ホスピタリティ溢れる複合型アウトドア施設「FOLKWOOD VILLAGE 八ヶ岳」
八ヶ岳や南アルプスなどの山々に囲まれた自然豊かな環境に、2022年9月にオープンしたキャンプ場、「FOLKWOOD VILLAGE 八ヶ岳」。
お湯の出る使いやすい炊事場や清潔感のあるトイレ・サニタリースペースなど高規格な設備を備えているだけでなく、充実したメニューのカフェや本格的なサウナが併設されていて、インスタなどのSNSでも話題沸騰中のスポット。オープンからまだ間もないにも関わらず、すでに何度もリピート利用されている方もいるようで人気の高さが伺えます。
果たして「FOLKWOOD VILLAGE 八ヶ岳」とはどんなキャンプ場で、話題に挙がる理由はなんなのか、、。
僕らが実際にキャンプ場で過ごしてみて感じたことや、現地で村長と呼ばれている統括責任者の小谷 壮之さんに伺ったお話を基に、その魅力の秘密に迫ってみたいと思います。
キャンプ+アルファが充実した新しい形の複合型アウトドア施設
山梨県北杜市と言えば、恵まれた自然環境のため多くのキャンプ場がひしめく、アウトドア好きには人気のエリア。キャンプだけでなく、登山などの様々なアウトドアアクティビティを楽しむこともでき、ハイシーズンには界隈の道の駅や観光スポットは多くの人々で賑わっています。
また、都心からのアクセスの良さもあり、セカンドハウスを構える方や移住者も多いため、生活に必要なものは揃っていて適度な過ごしやすさを兼ね備えている地域でもあります。
「FOLKWOOD VILLAGE 八ヶ岳」は、そんな北杜市の中でもより自然豊かな小淵沢町にありながらも、中央自動車道の小淵沢I.C.から約5分と抜群に交通の便がよく、自然の恩恵と利便性の両面を享受できる、好立地に位置しています。
元々この土地は赤松の林でしたが、運営元のトランジットジェネラルオフィスが地元の方々とも協議を重ねて、自然を活かしたアウトドア複合施設として生まれ変わりました。
"土地ありきで立ち上がったプロジェクトですが、このロケーションなら何が良いかということを社内で考えた結果、せっかくならこの土地の強みを活かしたことを、ということでキャンプ場として運営していくことに決まりました。"
キャンプ場を見渡せる位置にあるメイン棟内の様子。窓が大きな開放的なスペースで、天気が良い日は屋外のウッドデッキで過ごすこともできます。チェックインの段階からすでに、これから始まるキャンプに期待を感じさせてくれる心地よい空間。
薪や炭、キャンプで必要な備品の他に、厳選された感度の高い雑貨やオリジナルグッズなども販売されているショップスペース。ショップ単体でも成立しそうなほど、こだわりが感じられる品揃えになっています。
2階には、予約制のワーケーションスペースがあり、イベントやセミナー等の実施も可。キャンプと絡めて様々な用途での使用ができる、充実した設備の新しいスタイルのアウトドア施設です。
「FOLKWOOD VILLAGE 八ヶ岳」では、「おいしいキャンプ」のテーマの基、豪華で充実したミールキットやカフェメニューが展開されています。
キャンプと言えば、道具も食材も全て自前で用意して、というイメージの方が多いかもしれませんが、ミールキットを使って普段は作らないような料理に挑戦してみたり、カフェを活用してちょっとラクをしながらのんびり過ごしてみたり、色々な選択肢が用意されているというのは、意外と利用者にとって嬉しいことですよね。
複数の人気飲食店を手掛けているトランジットジェネラルオフィスだけあって、提供されているメニューはどれも美味しそうなものばかり。
これほどのクオリティのカフェを併設したキャンプ場というのは他にはなかなかないので、それだけでも充分このキャンプ場を利用する理由になります。カフェのみでの利用もできるので、近くに来た際のランチスポットとしてもおすすめ。
人だけでなく自然にも優しいホスピタリティを感じるキャンプフィールド
赤松に囲まれた森の中、木々の合間から差しこむ陽の光が印象的なキャンプフィールド。場内には、利用人数に応じて使い分けられる、サイズが異なる約70のサイトが用意されています。
各サイト、利用者が過ごしやすいよう比較的大きめのゆとりのある設計になっていますが、場所によっては切り株がそのまま残っていたり、地面が傾斜していたりするところもチラホラ。人工的になりすぎないよう、元々ある自然の景観を活かしたサイトの作りになっているのが特徴。
"せっかくの豊かな自然あふれる環境なので、維持しながら共存し伝承していくことを大切にしています。日本の森林は、一見、美しい森に見えますが、一歩足を踏み入れると荒れ放題のところが多く、このエリアも例外ではありませんでした。"
キャンプサイトには、細かいウッドチップが敷き詰められています。そのお陰で、雨でも水捌けがよく、設営・撤収の際にテントなどの道具が汚れるのを軽減してくれる効果も。
"人の手を入れることで適度に間伐し、次の世代に森を繋げる。伐採した老木はウッドチップにしサイトに敷き元の場所に帰す。といったような、目に見えない部分での環境配慮も意識しています。"
伐採した樹木の再利用というサステナブルな視点に加え、それを活用して利用者の利便性に繋げるホスピタリティの高さを感じる取り組み。
元来キャンプというものは、ありのままの自然の中で不便を楽しむものなのかもしれません。
ただ、キャンプ人口が増えレジャーとして定着していく過程で、様々なニーズに応える必要に迫られ、「高規格キャンプ場」と言われるサービスの良さを特徴とするキャンプ場も増えてきました。特にトイレや炊事場などの水回りの状態は気にされやすいところで、キャンプ場の評価や人気を大きく左右するポイントでもあります。
「FOLKWOOD VILLAGE 八ヶ岳」も、前述のカフェやショップに加え、お湯が出る炊事場や常に清潔に保たれたトイレ・サニタリースペースなど、いわゆる高規格な要素を備えた、快適に過ごせるキャンプ場。
「FOLKWOOD VILLAGE 八ヶ岳」は、単純に設備が整っていて清潔感がありはしますが、設備を管理しているのはあくまでも人であり、人の意識がなければそうはなりません。
"全員、元は飲食業に従事していたスタッフで、各々がキャンプ好きであったり、地方に移住したいなど様々な思いを持った人材が集まっています。働く上で、共通の想いとして、『飲食店のホスピタリティをキャンプ場でもやってしまおう』をテーマにし楽しく働いております。"
実際に現地で過ごしてみて、スタッフの方々と接して感じる気さくさや朗らかさを目の当たりにすると、心地よい環境が保たれている理由がよく分かります。
FOLKWOOD VILLAGE 八ヶ岳のもう一つの魅力 本格的なアウトドアサウナ
キャンプ帰りには、必ずと言っていいほど各地の温泉に立ち寄り、サウナに入ってととのうのが習慣の僕ら。今回、「FOLKWOOD VILLAGE 八ヶ岳」を訪れたのは、キャンプ場に隣接しているアウトドアサウナを体験したかったから、というのが大きな理由でもあります。
「FOLKWOOD VILLAGE 八ヶ岳」にあるアウトドアサウナは、長野県の野尻湖のほとりにある日本屈指のアウトドアサウナ「The Sauna」を手がけたサウナビルダー、野田クラクションべべー氏が監修。「キャンプ場にあるサウナ」というサブ的な位置付けではなく、サウナ単体としても成立しうる高水準な施設で、それだけを目的に来るサウナーの利用者も多く、サウナ施設としても注目を集めはじめています。
セルフロウリュが楽しめる、本格的なフィンランド式の薪ストーブが備えられたサウナ室。しっかり温まった後は、冬場は1桁台の水温まで下がる天然水の水風呂へ飛び込むことで、一気にエンドルフィンが放出され無我の境地へ。自然に囲まれたロケーションの良さも相まって、日常から切り離された格別な空間の中で感じることができる心の安らぎ。
ととのいスペースには、水分補給のための水やお茶、塩分補給のタブレット、さらにサウナ管理棟には脱水機やシャワーも完備、カフェで提供されているメニューをサ飯としてオーダーも可能など、サービスが充実した至れり尽くせりのサウナ施設。
今やサウナ人口は1000万人にも達すると言われている空前の盛り上がりで、キャンプ同様にブームという位置付けになっている「サウナ」。
"「キャンプ場に何があったら嬉しいか?」を議論した結果、サウナになりました。 とはいえ、キャンプだからテントサウナ。みたいな概念ではなく、やるからには拘ったものにするのが我々の考えでもあります。 日本には無い、本格的な薪ストーブをフィンランドから輸入したり、サウナ室にもたくさんの拘った点があったりと、キャンプ場にあるサウナ施設、ではなく、一つのサウナ施設としてしっかり確立できるようなサウナを目指しています。"
前述の野尻湖「The Sauna」は、すでになかなか予約が取れないほどの人気の施設。「FOLKWOOD VILLAGE 八ヶ岳」のサウナもそう遠くない未来に同じような状況になってしまいそうです。
ここに来たからと言って必ずしもサウナを利用する必要はありませんが、もしまだ利用したことがないのであれば、せっかくなので今のうちに一度は極上のととのい体験を味ってみてはいかがでしょうか。
コロナ禍を経てリモートワークが浸透したことで、多様化してきているライフスタイル。アウトドアと言えば、これまでは週末にレジャーとして出掛ける、という在り方が主流でしたが、今後はよりフレキシブルに、アウトドアと日常を行き来することが当たり前になっていく時代の到来が予測されます。
"今後も色々な計画がありますが、キャンプ場での展開で進めたいのは、大規模イベントはもちろんですが、小規模な催しにも力を入れていきたいです。 キャンプギアや食材、飲材とたくさんの作り手さんに光を当てつつ生産者ファーストの企画も考えていきたいと思っております。"
キャンプをもっと気軽で身近なものにしてくれる過ごしやすさを備えた「FOLKWOOD VILLAGE 八ヶ岳」。日常とアウトドアを繋ぐ架け橋としてどのような役割を担っていくのか、今後の展開が楽しみな施設です。
Author : akt