neru mag vol.7「素材の話」
こんにちは。
不定期のネルマガです。
今日は素材の話。
技術の進歩と共に様々な素材が生み出され、私たちの生活もその恩恵を大きく享受しています。
テフロンのフライパンは手入れが楽だし、樹脂製の製品は総じて手入れが楽。
ステンレスは軽くて錆びることもありません。
私たちの身の回りの多くの製品は、このような所謂便利な素材でできているものが多いと思います。
しかし、一方でそういった素材は経年とともに劣化していくことが一般的です。
私は個人的に、買った時が一番綺麗で、そこから劣化する一方の素材でできたものが、あまり好きではありません。
なので、自宅のキッチンはコンクリートで無理やり作ってもらいましたし、浴室はFRP仕上げ、壁は壁紙ではなく塗装。
いずれも使っていけば、汚れてしまいますがきっと新品の時とは異なった良さが出てくると思います。
人それぞれの好みがありますが、私はこういう素材が好きなので、道具作りにもどうしてもその影響が出ます。
MAKIBASAMの本体部分は、本来ステンレスが常識だと思いますが、鉄を使っています。
最低限サビが出ないようになどの処理はしていますが、使っていればサビも出るし、鉄なので曲がりもします。
でも、錆止めを塗ったり、自分で曲げて微調整したりそんな歴史が、少しずつ存在感を出してくれるのだと思います。
ただし、これはあくまで私の考え方というかニッチな趣味嗜好なので、そういったものが好みではない方には向かないかもしれません。
工業製品のような均一性はないですからね。。
と、ここまで言っておきながら、なんですが・・
特にアウトドアでは素材の進化をしっかり活用すべき分野があります。
それは生地の分野です。
キャンプであれば特にテントの素材でしょうか。
皆さんが何気なく選んでいるテントの生地にも色々な種類があります。
最近キャンプを始めた方も多いと思いますが、T/CやナイロンPUなどといった表記を見かけたことありませんか?
その中でも特にナイロンPUを含む合繊系の素材は様々なコーティングが施されており、これにより水漏れがしなかったり、UVカットといった機能が付与されています。
カタログには色々な数字が並んでいて、水漏れはしないということが分かるので、そこから更に踏みこむことはしないのかもしれませんが、今日は素材の話なので、更にもう一歩。
多くのテントやアウターに使用されているPU加工。
キャンプ歴の長い方なら、皆さんご存知のアレです。
キャンプ歴は長くなくても、防水性のアウターやシートの裏側がベタベタになったりボロボロになったり、シームテープが剥がれてしまったり、という経験をされた方もいらっしゃるのではないでしょうか?
PUはポリウレタンの略ですが、ポリウレタンは加水分解により経年劣化してしまうため、衣服などでは3〜4年で使えなくなってしまう場合があります。
湿気や水などに触れることにより劣化が進行していくため、どんなに保管に気を付けていてもいずれ劣化してしまうでしょう。
完成したタイミングから既に劣化は始まっているとも言えます。
では、すべてのテントがそうなのかというとそんなことはありません。
シルナイロンと言われる生地はPUのように劣化することなく、強度と防水性を兼ね備えています。
シルナイロンのテントを20年使ったわけではないので20年後にどうなっているかは分かりませんが、少なくとも数年で劣化によってベタベタになるということはありません。
今、新しくテントを作るために動いています。
劣化して機能を失ってしまうようなテントは作りたくないので、コットン、もしくはシルナイロンをベースに検討中です。
今後テントを買う際には、ぜひ生地にも注目して見てください。
最後に再販情報です。
週末にMAKIBASAMIの再販を行いましたが、お陰様であっという間に完売となりました。
次は火曜日の21時頃からEB_cover(コヨーテ・リアルツリー・ブラック)とGZ_holder(ブラック・コヨーテ)の販売を予定しています。
GZ_holderのブラックは今回が初めての販売となりますので宜しくお願いします。
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Author : neru