Teon
「手」がよろこぶ、 「温」かいかたち
みなさんは、お気に入りと言えるモノをいくつ持っていますか?
キャンプに限らず、モノを買う時には色んな視点でモノを選んでいると思います。
「安い」
「みんな持ってる」
「誰も持っていない」
「一目惚れ」
「あると便利」
買う瞬間は必要と思って買っているはずですが、何故かお気に入りになるモノって少ないですよね。
中でも道具に限って言えば、お気に入りになるハードルはそこそこ高い。
では、お気に入りに仲間入りする条件ってなんでしょう?
自分のお気に入りの道具を思い出してみてください。
きっと、実際に使っている場面が頭に浮かぶと思います。
そう、道具に関して言えば、自分が自分の意思で使いたいと思っているモノが皆さんのお気に入りなんです。
言い換えれば、使うたびに満足感を得られるモノがきっとあなたのお気に入り。
そして、そのお気に入りを使うとき、幸せな気分になるはず。
そんなモノに囲まれていたいなと思うけど、そんな幸せな気分にしてくれるモノになかなか出会えないのは何故でしょう?
それは、きっとお気に入りのモノは特別なモノだと思い込んでいるからなんだと思います。
もっと身近で、いつも使っている、なんでもない普通のモノ。
そんな特別ではない普通のモノこそ、お気に入りと巡りあいたいと思いませんか?
たまにしか使わない特別なお気に入りも良いけど、いつも使っているモノがお気に入りだったら、毎日幸せな気分を味わえるはず。
そんな考えから、キャンプでは脇役のカップと器でお気に入りのモノを作るという、LOGのプロジェクトがスタートしました。
キャンプで使うカップとシェラカップ。
みなさん持ってますよね?
でも、何故わざわざキャンプ専用のカップとシェラカップを使っているんでしょうか?
おそらく、割れにくいとか、みんなが使っているからとか、そういった理由でだと思います。
でも、本当は家でも外でも使えるお気に入りのカップと器があれば、わざわざキャンプ用、家用と分ける必要はないはずなんです。
もちろん、シェラカップは割れない金属でできていて、熱い食べ物を入れても持てるように取手がついています。
でも、本来は 「割れない」「熱いものを入れても持てる」ということが満たされれば、シェラカップである必要はないはず。
それなのに、何故かキャンプと言えば、シェラカップ。
登山や軽キャンプではシェラカップの特性が活かされますが、日本的なキャンプシーンでは、単なる器として使われています。
日本人の特性なのかもしれませんが、みんなが使ってるから、とあまり疑問に思わず買ってしまいがちです。
こういったところにこそ、お気に入りになるチャンスがあるはず。
今回のカップと器は、「アウトドアで使う機能性を備えつつ、家でも外でも使えて、みなさんのお気に入りになる」がテーマ。
まず、機能性の部分については、強度と保温性。
ステンレスを採用し、真空断熱構造を採用することで、強度と断熱性も実現しています。
単なる二重構造のモノもたくさんありますが、真空断熱されているモノとは全く保温性能が異なります。
もちろん、カップも器も真空断熱構造。
真空断熱のタンブラーと真空断熱のボウルというイメージですね。
こう書くと「なるほどね」と、するっと読まれてしまうと思いますが、意外と大事なポイントです。
「真冬の凍てつく朝、カップに淹れたてのコーヒー。」
「焚き火を囲む冬の夜、器に熱々の豚汁。」
すぐに冷めないというのは、美味しさにとっては大事な要素です。
また、表面が熱くならないので、シェラカップのような持ち手も必要ありません。
コップの縁が熱くて口をつけられないなんてこともありません。
「コップに入れた真夏のキンキンに冷えた飲みのもの。」
「器に入れたアイスやかき氷。」
冷たさも維持してくれるので、夏場も大活躍。
地味に嬉しいのは結露しないこと。
テーブルの上が濡れるということも無くなります。
道具である以上、その機能は重要な要素。
しっかりこだわっています。
そして、家でも外でも使えるというコンセプト。
強度や機能性を考えるとどうしても金属製となります。
そうなると、越えるべきハードルは、家でも違和感なく使える、金属製のカップや器を作ること。
これはもうデザインの話。
アウトドア感満載のコテコテなデザインだと、食卓で違和感がありますよね。
和食・洋食選ばず、食卓に並べても馴染む。
つまり、よくある金属製のカップや器じゃダメだってことです。
デザイン的に秀逸なカップと器を作るしかない。
とは言え、毎日使うモノなので、形やサイズは使いやすくシンプルに。
こだわったのは表面デザイン。
表面を波型の凹凸にすることで、ステンレスに有機的な質感と表情を持たせています。
ミリ単位で綿密にデザインされた微妙な滑らかな凹凸は、ろくろで作った陶器のような印象もあり手作業の跡を感じさせてくれます。
人の温もり感があることで、家の中のシーンにもすんなりと馴染む。
このデザインを手掛けてくださったのは、プロダクトデザイナーの三宅一成氏。
無印良品や±0の家電をはじめ、オーディオ製品、折り畳み自転車やスーツケース、家具やテーブルウエアや照明など多岐にわたってプロダクトを生み出してきた三宅氏がいなければ、このプロジェクトは実現していなかったと思います。
様々なご縁に感謝です。
そして最後のコンセプトはみなさんのお気に入りになってもらうこと。
これが一番難しい。
でも、カップや器は日常的に使うものなので、触れる機会が多い。
触れた時、使った時に「良いな」と思わせられたら、きっとお気に入りになるはず。
そこでこだわったのは、使いやすさと手に持った時の感触。
モックをいくつも作って、持ちやすくて使いやすいサイズを検討しています。
また、内側についても、側面と底の繋ぎ部分に滑らかなRをつけているので、洗ったり拭いたりするときの手間も考慮しています。
もちろんアウトドアで求められる重要な要素、スタッキング設計で収納も抜かりなし。
そして最もこだわったのは、持った時の感触。
表面の凹凸はデザイン面でも大きな意味合いがありますが、手に取った時の感触に大きな影響を与えます。
一つ一つ職人さんが磨いているこの波型の表面は、金属なのに手仕事の跡を感じさせ、「手の温もり」を感じさせてくれます。
気がついたらずっと 「手に乗せ」 ている。
家と外、大人と子供。
シーンを選ばない、お気に入りのテーブルウェア。
「アウトドア、ライフスタイル、デザイン」
この3つのシナジーにより生み出された、
手の温もり=Te On
と
手に乗せる=Te On
2つの意味合いを込めて”Teon”というブランド名をつけました。
Teonのタンブラーとボウルを是非手に取ってみてください!
きっとあなたのお気に入りのモノになると思います。
Author : neru